みなさんこんにちは!

今回も実際の過去問を参考に作問しました。

また、電卓を使わなくても解答できる様な数を使っていますので場所を問わずお読みいただけます。

というわけで、

スマホで仕訳一問一答 Vol.21です。

試験で良く出るポイントをまとめていますので、解らないところは解説や関連投稿にも目を通してくださいね。

ではよろしくお願いします!

 

問題

下記の決算整理事項等について仕訳して下さい。

なお、勘定科目は、次の勘定科目を参考にして下さい。

 

現金 小口現金 現金過不足 当座預金 普通預金 受取手形 売掛金 前払金 貸付金 手形貸付金 未収入金 仮払金 未収利息 未収手数料 前払費用 繰越商品 建物 備品 土地  他店商品券

支払手形 買掛金 未払金 前受収益 前受金 仮受金 商品券 社会保険料預り金 所得税預り金 借入金 手形借入金 貸倒引当金 建物減価償却累計額 車両減価償却累計額 備品減価償却累計額 

資本金

売上 受取利息 受取手数料 固定資産売却益 償却債権取立益 雑益

仕入 給料 広告宣伝費 旅費交通費 水道光熱費 保険料 通信費 消耗品費 発送費 租税公課 貸倒損失 修繕費 支払利息 支払手数料 貸倒引当金繰入 減価償却費 雑損 固定資産売却損 

損益

 

取引1

前期の売上により生じた売掛金¥600,000が貸し倒れた。なお、貸倒引当金の残高は¥400,000である。

 

答えはこちら

仕訳

貸倒引当金

貸倒損失

400,000

200,000

売掛金

 

600,000

 

 

 

解説

債権が貸し倒れになった場合は、貸倒引当金を設定している場合はまずそれを取り崩し、それでも不足する場合は「貸倒損失」勘定で処理します。

本問では貸倒引当金を¥400,000設定していますので、貸し倒れとなった¥600,000のうち¥400,000は貸倒引当金と相殺します。

残額の¥200,000は貸倒損失とします。

 

関連投稿

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取引2

現金の帳簿残高が実際有高より¥20,000少なかったので現金過不足として処理していたが、決算日において、受取手数料¥30,000と修繕費¥15,000の記入漏れが判明した。残額は原因が不明であったので、雑益または雑損として処理する。

 

答えはこちら

仕訳

現金過不足

修繕費

20,000

15,000

受取手数料

 雑益

30,000

5,000 

 

解説

まず最初のポイントは「現金の帳簿残高が実際有高より¥20,000少なかったので現金過不足として処理していた」という記述です。

帳簿が実際より少なかった場合、現金過不足は左側(借方)と右側(貸方)、どちらに計上されるのでしょうか?

変えられるのは現金の実際有高ではありません。

変えられるのは帳簿額です。

なので現金勘定(帳簿)を実際の残高まで増やします。

現金勘定を増加させ、反対勘定として右側(貸方)に現金過不足勘定を計上します。

現金

20,000

現金過不足

20,000

 この現金過不足勘定を残高ゼロとしますので、解答となる決算日における仕訳はまず、左側(借方)に現金過不足¥20,000が来ます。

現金過不足

20,000

20,000 

 

次に、「受取手数料¥30,000と修繕費¥15,000の記入漏れが判明した」ということですので、これらを計上します。

受取手数料(収益)を計上するということは右側(貸方)に受取手数料¥30,000ですね。

また、修繕費(費用)を計上するということは左側(借方)に修繕費¥15,000を記入します。

現金過不足

修繕費

20,000

15,000

受取手数料

30,000

5,000 

 

最後に、「残額は原因が不明であったので、雑益または雑損として処理する」と指示があります。

差額は右側(貸方)ですので、収益です。

つまり「雑益」を使います。

現金過不足

修繕費

10,000

15,000

受取手数料

 雑益

20,000

5,000 

 

パズル的要素も含んだ、手応えのある問題ですよね。

落ち着いて考えれば解ける問題だと思います。

ちなみに、現金過不足勘定についての詳しい説明は下記の関連投稿をご参照ください。

 

関連投稿

現金過不足 ~ 簿記試験でのポイント

 

 

 

取引3

一昨年度に購入した備品(パソコン)が故障したため、その修理費用として¥16,000を現金で支払った。

答えはこちら

仕訳

修繕費

16,000

現金

16,000 

 

 

解説

この問題でのポイントは資本的支出と収益的支出の取り扱いです。

「資本的支出」とは、資産価値を高める支出なので、いわば資産的な支出です。

したがって、資産額に含めます。

一方、

「収益的支出」とは、資産の現状を維持するための支出なので、いわば費用的な支出です。

したがって、費用として計上します。

本問の場合は、故障の修理費用ですので、備品の現状を維持するための支出です。つまり費用として、「修繕費」勘定を計上します。

備品の価値を元の状態より高めるものではないので、資本的支出ではありません。

 

 
 

取引4

広告宣伝費¥100,000を普通預金口座から支払った。また、振込手数料として¥324が同口座から引き落とされた。

 

答えはこちら

仕訳

広告宣伝費

支払手数料

100,000

324

普通預金

 

100,324

 

 

解説

振込手数料は支払手数料勘定で処理します。

 

 

 

取引5

得意先の茅ヶ崎商店に商品¥200,000(原価¥120,000)を売り上げ、代金のうち¥50,000は注文時に受け取った手付金と相殺し、残額は月末の受け取りとした。なお、商品の発送費用(先方負担)¥3,240を運送会社に現金で立替払いし、掛代金とは区別して計上した。

答えはこちら

仕訳

前受金

売掛金

立替金

50,000

150,000

3,240

売上

 

現金 

200,000

 

3,240 

 

解説

まず、最初のポイントは、商品の売却を三分法で記帳するか分記法で記帳するか、という点です。

「商品¥200,000を売り上げ」

とだけ書かれていれば、悩まず三分法で「売上」勘定を用いて記帳するのですが、

「(原価¥120,000)」

という記述があるので迷います。

つまり、分記法で「商品」勘定と「商品売却益」勘定を用いるのではないか?と思ってしまいます。

しかし、問題の冒頭の勘定科目一覧の中に「商品」勘定や「商品売却益」勘定は存在せず、「売上」勘定が存在しますので、三分法を採用して、「売上」勘定を計上すれば良いと判断します。

 

次のポイントは「注文時に受け取った手付金」です。

手付金は「前受金」です。

注文時には

現金

50,000

前受金

50,000

といった仕訳が計上されているはずですので、この「前受金」をまずは相殺し、残りを「売掛金」とします。

前受金

売掛金

50,000

150,000

売上

 

200,000

 

 

最後のポイントが商品の発送費用、つまり売上諸掛りです。

売上諸掛りは、当社が負担する場合は費用処理しますが、先方負担の場合は「売掛金」に含めて処理する方法と「立替金」で処理する方法とがあります。

本問の場合は「掛代金とは区別して計上」する旨記されているので、「立替金」として処理します。

立替金

3,240

現金

3,240

 

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