総勘定元帳(T勘定)・仕訳・試算表をわかりやすく


みなさんこんにちは!

今日は総勘定元帳(T勘定)と仕訳試算表についてわかりやすくご説明したいと思います。

 

総勘定元帳(T勘定)

まずは総勘定元帳について見ていきたいと思います。

総勘定元帳」っていう響き、凄く厳かじゃないですか???

人によって「難しそう」とか、色んな印象を受けるかも知れませんね。

 

私の場合、総勘定元帳のイメージはコレです

そうです。「T」(ティー)です。

これが便利なんですよ。

どう便利かこれからご説明させていただきますね。

 

T勘定の便利さ(金額データ)

現金の増減と残高をメモする方法を考えてみましょう。

1)今、何もない状態から現金が100円増えました。

2)そこから30円使いました。

3)その後60円増加しました。

4)そのあと70円使いました。

        0 + 100 – 30 + 60 – 70

そうすると今、現金は帳簿上いくらあることになるでしょうか?

60円ですよね。

これをT勘定に書くとこうなります

増加を左に、減少を右にメモします。

手書きでメモして電卓で集計するにしても、表計算ソフトでメモするにしても、プラスやマイナスでメモを連ねていくより間違いが少なくなると思いませんか?

 

T勘定の便利さ(相手勘定データ)

では、金額は上の例とおなじですが、もう少し情報を足した状態で最初からやり直してみましょう。

1)今、何もない状態から資本金として現金が100円増えました。

2)そこから仕入で30円使いました。

3)その後売り上げにより60円増加しました。

4)そのあと次の仕入で70円使いました。

0+資本金100-仕入30+売上60-仕入70

これらをT勘定に表すとこうなります。

では仕入にはいくら使いましたか?

30円と70円の合計ですから100円ですね。

実は上記の様に現金勘定に記入すると同時に、

仕入勘定にも次の様な記入がなされています。

これを見ると一目瞭然、仕入の額がスッキリ判ります。プラス・マイナスで連ねたメモや現金勘定から仕入という文字を頼りに数字をピックアップして足し引きする手間がなくなります。

仕入勘定も左が増加、右が減少というルールが設けられています。

(実際の仕訳ではここに日付データも加えられます。)

 

実務に関する補足

ちなみに実務では、会計ソフトを使ってより多くのデータをよりスッキリ保存・閲覧できますので、摘要欄を設けてそこに取引内容をメモしたり、様々なコードを付与して様々な観点からのデータ集計が出来るように工夫されています。

 

仕訳

そして、上記のT勘定に記入する前のステップが「仕訳」なんですね。

現金の増加の場合、現金勘定の左側に金額を書きます。その場合、仕訳では左側に「現金」という勘定科目を書いて、その横に金額を書きます。

右側には何故現金が増えたかを示す相手勘定科目と金額を書きます。

この場合は「資本金」でしたのでこうなります。

これをT勘定に書き込むとこうなります。

 

次の仕訳はこうなります。

これをそれぞれの勘定科目に記入します。

この連続ですね。

以下に全仕訳とそれを反映したT勘定(総勘定元帳)を掲載します。

   仕訳

現 金 100 資本金 100
仕 入 30 現 金 30
現 金 60 売 上 60
仕 入 70 現 金 70

 

試算表

そして、一定時点における各T勘定の左側の合計額、右側の合計額を一覧表にしたものが合計試算表です。

合計試算表

160 現 金 100
  資本金 100
100 仕 入  
  売 上 60

そして、上記の左右の額をネットしていずれか多い方に寄せたものが残高試算表です。

残高試算表

60 現 金  
  資本金 100
100 仕 入  
  売 上 60

いかがでしょうか?

総勘定元帳(T勘定)と仕訳、それらの関係について簡単な設例でご説明しました。

これをもう少し具体的な事例でご説明しているのが次の関連投稿です。

もし自信のある方は「簿記の流れを外観5(総まとめ)〜手続全体を一巡」に飛んでいただいて、必要に応じてそれより手前の投稿に戻る、という順番でも良いかもしれません。

もしじっくり取り組みたい方は下記の掲載の順番で読んで見てくださいね。

よろしくお願いします!

関連投稿

簿記の流れを概観~手続全体を一巡しましょう

簿記の流れを概観2〜手続全体を一巡

簿記の流れを概観 3 ~手続全体を一巡

簿記の流れを概観 4 ~手続全体を一巡

簿記の流れを外観5(総まとめ)〜手続全体を一巡

簿記の用語~なんで借方・貸方?なぜにDebit・Credit?どしてDr・Cr?

 

 

LINE登録

QRコード

LINE限定で簿記学習サポート記事をお届けします。

完全無料です。

 

QRコードでLINEの友だちを追加

 

 

スマホのQRコードリーダーで読み取っていただくか、

あるいは

LINEアプリを起動して、

[その他]タブの[友だち追加]でQRコードをスキャンします。

 

LINEで友達に追加後、簿記学習サポート記事をお送りします。

サポート記事の配信はブロックする事でいつでも配信解除できます。

 

サポーター講師:藤井すすむ

@798vhpej

フォローと「いいね!」

メールマガジン登録


あなたの簿記学習をサポートする情報をお届けします。

藤井すすむ 簿記2.0 完全無料メールマガジン

登録はこちら

フォローと「いいね!」



完全無料メールマガジンに登録する

SNSでもご購読できます。

ブログ統計情報

  • 315,563 アクセス

フォローと「いいね!」

最近の投稿: 藤井すすむ 簿記2.0 ~ 藤井すすむ式簿記解説 ~

簿記問題の読み間違い・ケアレスミスへの対策+簿記勉強法

みなさんこんにちは!藤井すすむです。   今回の投稿は   「簿記問題の読み落とし・読み間違い・ケアレスミスへの対策」   についての記事であると同時に   「簿記勉強法・簿記学力向上法」   についてご説明しています。 […]

でんさい とは? 電子記録債権・電子記録債務 簿記での仕訳・勘定科目

電子記録債権(債務)とは、電子債権記録機関(でんさいネット等)の記録原簿に債権(債務)発生の記録を行うことで発生する債権(債務)です。勘定科目や仕訳など、簿記での処理についてご説明します。

クレジット売掛金とクレカ会社への手数料の簿記仕訳をわかりやくすく

クレジット売掛金とクレカ会社への手数料の簿記仕訳をわかりやくすくご説明します。
なぜクレジットカード会社に手数料を支払うのでしょうか?
自分がクレカ決済を導入して何かを販売しする業務に関わっていないと解りにくい場合があるのではないかと思いましたのでまとめました。

私も読者様も3級満点合格!!

「藤井様のブログ、スマホで一問一答を勉強し、無事先月の簿記三級に満点合格出来ました。ありがとうございました」という嬉しい感謝のお言葉をいただきました。私も辛うじて満点合格できました。実際に受けてみて、皆さんと同じ緊張感を感じることができましたし、満点合格したことで簿記のことを伝えていくモチベーションが更に高まりました。

簿記のやりがい〜経理は経営管理の仕事を通じて会社のリーダーとしての役割が期待される

経理は会社のリーダーになれます。
短期的利益だけでなく長期的成長を考える経営マインドを持った経理が会社をリードしたら強いと思います。
簿記を勉強する先の話として、経理の役割、やりがい、オーナーシップ、リーダーシップについて書きました。

簿記資格って必要なの?実務と勉強はちがう?!

これから簿記を勉強しようと思っている簿記初学者や、資格試験を続けることに悩んでいる受験者に向けて「簿記・経理の知識は必要ですよ」というメッセージをまとめました。
1. 簿記3級の資格は仕事には必要か?という素朴な疑問
2. 実務と勉強は違うのか?
3.実務と勉強は違う、でもどっちも必要という事実
についてです。

簿記3級をとって良かった事〜Aさんのケース

経理部で働く20代後半女性Aさんがリアルに感じている「簿記を学んで良かったこと」を正直ベースのコメントでご紹介します。

試験の結果が全てではない理由

簿記の試験が終わり、燃え尽きている方もいるかもしれません。
でもここまで勉強し、試験にまで辿り着けた自分をまずは褒めてあげましょう!
3級の合格に必要な期間は2〜3ヶ月、100時間と言われていますが、
これは初学者の場合です。
2週目は格段に余裕が出てきます。諦めずに続けましょう。

諦めたらそこで試合終了

諦めなければ必ず合格できるのが簿記3級です。未経験からのスタートだったとしても諦めては駄目です。未経験で簿記3級の勉強をしていると、「自分には無理かもしれない」、「学生時代にやっていないから厳しい」と思う瞬間が何度もあるかもしれません。しかし、その時には「諦めたらそこで試合終了」と自分に言い聞かせましょう。

簿記を活かした就職 ~ 事業会社か会計事務所か

経理・会計系の労働市場は人手不足の状況にあるようです。
簿記を活かした就職 には会計事務所や一般企業の経理部など、いろいろな選択肢があります。
その就職先が提供する商品・サービスの価値や給与の額も考えて、色々な可能性を検討してみる事をお勧めします。

コメント

コメントをどうぞ

Follow by Email
YouTube
Instagram
にほんブログ村 資格ブログへ にほんブログ村 資格ブログ 簿記検定へ ブログランキング・にほんブログ村へ