みなさんこんにちは!
今日は簿記の難関のひとつ、為替手形について一緒に掘り下げてみましょう。
簿記ってスイスイ進むところが多いので、そのノリで全てをスイスイ進めたくなるのですが、時にはペースダウンしてじっくり取り組んだ方が良い箇所もあります。
とはいえ、為替手形はあまり流通していないため、日商簿記2級(および3級)においては、手形の取引は約束手形のみとなり、為替手形の取引は出題されない事になったようです。
(日本商工会議所「平成28年度より2級の範囲で変更される事項」
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/revision/point/point_03
でご確認下さい)
その上で為替手形について知識を整理したいという方、振出人・作成者・名宛人・引受人・支払人・受取人・指図人という言葉に「あぁぁぁぁ~~~っ!」と頭を抱えたくなる、、、そんな方に向けて今回の投稿を書きます。
それではお付き合いくださいね。
為替手形って、正直ハードル高く感じませんか?
ですが、ちょっと足を止めて為替手形についてジックリ考える時間を取っていただけたら、案外簡単にスッキリしていただけると思います。
要はですね、為替手形とは何か?というと、それは為替手形の券面に大きなヒント、というか、答えの全てがあります。
下記の為替手形の券面のイメージをご覧ください。
色々書いてありますが、まず最初に読んでいただきたいのが金額の下に書いてある文言です。
<為替手形イメージ>
金額の下にはこう書かれています。
「受取人C殿またはその指図人へこの為替手形と引替えに上記金額をお支払いください」
と。
さらに要約しますと、
「Cさんへ払ってください」
と言っていることが解ります。
ここから、まず、お金の受取人はCさんであることが解ります。
では、「払ってください」と言われているのは誰でしょうか?
為替手形の券面から、このメッセージはBさん宛てであることが解ります。
つまり、AさんがBさんに対して「Cさんに払ってください」と言っています。
為替手形はAさんがBさんに宛てて振出した手形です。
振出人=作成者はAさんです。
そして、
宛名がBさんだからBさんが名宛人、
受取人として指し示されたCさんが指図人、
と理解していただいて問題ありません。
=まとめ=
AさんはBさんに宛てて為替手形を振出し、受取人として指し示されたCさん(=指図人)に対する支払いをBさんに引受けてもらいました。
如何でしょうか?
ここがポイントです。
つまり、
お金を支払うのはBさん、
受け取るのはCさんです。
ここを理解していただけると為替手形の問題もスラスラ解ける様になっていくと思います。
では、同じ一つの事例をAさん、Bさん、Cさん、それぞれの立場から仕訳を切ってみましょう。
① 振出人Aにとっての仕訳
Aは仕入先Cに対する買掛金30万円の支払のため、売掛金のある得意先Bに宛てて為替手形を振り出し、Bはこの為替手形を引受けた。
左)(Cに対する)買掛金 30万円
右) /(Bに対する)売掛金 30万円
為替手形を作成し振出したAはBに対して「Cへ支払うこと」を引き受けてもらいました。
これによって、Cに対する買掛金が減少し、Bに対する売掛金も減少します。
② 名宛人(引受人=支払人)Bにとっての仕訳
Bは買掛金のある仕入先Aから(Bを名宛人・Cを指図人とする)為替手形30万円を呈示され、その支払いを引受けた。
左)(Aに対する)買掛金 30万円
右) / (Cに対する)支払手形 30万円
支払を引き受けたBにとって、為替手形は「支払手形」としての意味を持ちます。
③ 指図人(=お金の受取人)Cにとっての仕訳
Aに商品30万円を売上げた。代金はAがB宛てに振出した為替手形で受け取った。
左)(Bに対する)受取手形 30万円
右) / (Aに対する)売上 30万円
指図人(=お金の受取人)としてCが受け取った為替手形は「受取手形」としての意味を持ちます。
如何でしょうか?
為替手形の基本的な仕組みをご理解いただけましたでしょうか?
おつかれさまでした。
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