みなさんお疲れ様です!

今日は借入金・手形借入金支払利息未払利息・前払利息について基本的な計算と仕訳を見て行きましょう。

 

借入金

借入金とは、借りたお金の金額であり、一定期間後に返す義務を示す勘定科目です。

こういった義務は負債として扱われます。

さっそく事例を見てみましょう。

資金の借入

問題

赤坂株式会社から¥100,000を借り入れ普通預金に振り込まれた。

仕訳

普通預金

100,000

借入金

100,000

お金(普通預金)が増えて、その代わりにお金を返す義務(借入金)が増えました。

借入金の元本と利息の支払い

問題

赤坂株式会社からの借入金¥100,000を、1年分の利息とともに返済した。

なお、利息は年利3%で、元金と利息は普通預金から振り込んだ。

仕訳

借入金

支払利息

100,000

3,000

普通預金

103,000

利息の計算は元本に利率(年率)を掛けて一年分の利息額を計算します。

この場合、元本は¥100,000、利率が年3%ですから、一年分の利息額は

100,000 × 3% = 3,000

と計算されます。

 

利息の計算(月割りのケース)

では次に一年に満たない場合の利息計算方法を見てみましょう。

問題

赤坂株式会社から期間8ヶ月、年利3%100,000を借り入れていたが、本日満期のため利息とともに普通預金口座から振り込んだ。(利息は月割りで計算する。)

仕訳

借入金

支払利息

100,000

2,000

普通預金

102,000

利息の計算は元本に利率(年率)を掛けて一年分の利息額を計算し、それを問題文の指示等から判断し、月割りまたは日割りで必要な期間分の利息を計算します。

この場合、元本は¥100,000、利率が年3%ですから、一年分の利息額は

100,000 × 3% = 3,000

と計算されます。そして、問題文から8ヶ月分の月割り計算が求められていることが判りますので、

3,000 × 8ヶ月 / 12ヶ月 = ¥2,000

と計算します。

 

未払利息の計算(日割りのケース)

続いて、未払利息の計算と計上の仕方をみてみましょう。

問題

12月31日、決算にあたり、借入金の未払利息を計上する。

借入金は12月1日に赤坂株式会社から¥100,000を利率年3.65%の条件で借り入れたものである。

未払利息の額は借入金の元本¥100,000に利率年3.65%を適用し、31日分の日割計算(1年を365日とする)した額とする。

未払利息の計算

100,000 × 3.65%/ × 31 / 365 = 310

仕訳

支払利息

310

未払利息

310

 

前払利息の計算(日割りのケース)

続いて、前払利息の計算と計上の仕方をみてみましょう。

問題

12月1日に赤坂株式会社から¥100,000を借り入れた。利率は年3.65%で向こう一年分を前払いする条件で、元本から一年分の利息額を差し引いた額が普通預金に振り込まれた。

仕訳

普通預金

支払利息

96,350

3,650

借入金

100,000

12月31日、決算にあたり、借入金の前払利息を計上し、次期に繰り延べる。

前払利息の額は借入金の元本¥100,000に利率年3.65%を適用し、翌期334日分の日割計算(1年を365日とする)した額とする。

前払利息の計算

100,000 × 3.65%/ × 334 / 365 = 3,340

仕訳

前払利息

3,340

支払利息

3,340

 

元金均等返済の問題例

元金均等返済の場合も問題文の指示に従えば解答に必要な情報が書かれています。

問題

借入金(元金均等返済)の今月返済分の元本¥200,000および利息(各自計算)が普通預金口座から引き落とされた。利息の引き落とし額は未返済の元本¥1,000,000に利率年3.65%を適用し、30日分の日割計算(1年を365日とする)した額である。

利息の計算

1,000,000×3.65%x30/365=3,000

仕訳

借入金

支払利息

200,000

3,000

普通預金

203,000

 

手形借入金

通常の借入金は借用証書に基づいて行いますが、手形を振り出してお金を借りることがあります。

この場合は通常の借入金と区別して「手形借入金」という勘定で仕訳を起こします。

勘定科目以外で通常の借入金と計算や簿記上の処理が異なることはありません。

借用証書

ご参考までに、借用証書とは、お金を借りたことを証明するために、貸主、借主、借入金額、返済方法、返済期限、条件としての利息などを明記した証書です。

手形借入金

手形借入金は、「手形」が付かない通常の借入金とほとんど同じです。
簿記の問題で手形借入金となる場合は問題文に以下のような内容の記述があると思います。
1)手形を担保にお金を借りた。
2)借入額と同額の約束手形を降り出した。

3)手形を担保としていたお金を返した。

問題

銀行より¥200,000を借入れ、同額の約束手形を振り出し、利息¥3,000を差し引かれた残額が普通預金口座に振り込まれた。

仕訳

普通預金

支払利息

197,000

3,000

手形借入金

200,000

 

貸付金・手形貸付金

ちなみに、貸付金も同様です。

通常の貸付金は借用証書に基づいて行いますが、手形を振り出してお金を貸すことがあります。

この場合は通常の貸付金と区別して「手形貸付金」という勘定を用います。

 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?

下記に関連投稿として貸付金・受取利息・未収利息に関する投稿を貼っておきます。

ちなみに手形貸付金も手形借入金の反対の概念となります。

 

関連投稿

貸付金・受取利息・未収利息の仕訳・計算をわかりやすく

 

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サポーター講師:藤井すすむ

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