スマホで仕訳一問一答 Vol.17 日商簿記3級レベル

みなさん、お疲れ様です。

スマホで仕訳一問一答 Vol.17 です。

日商簿記検定3級の第一問を想定していますが、第二問以降にも関連する知識です。出来なかった問題はしっかり復習しましょう。

では、よろしくお願いします。

 

問題

下記の取引について仕訳して下さい。

勘定科目は、次の勘定科目を参考にして下さい。

 

現金 小口現金 現金過不足 当座預金 普通預金 受取手形 売掛金 前払金 貸付金 手形貸付金 未収入金 仮払金 未収利息 未収手数料 前払費用 繰越商品 建物 備品 土地 他店商品券

支払手形 買掛金 未払金 前受収益 仮受金 商品券 社会保険料預り金 所得税預り金 借入金 手形借入金 貸倒引当金 建物減価償却累計額 車両減価償却累計額 備品減価償却累計額 資本金

売上 受取利息 受取手数料 固定資産売却益 償却債権取立益 雑益

仕入 給料 広告宣伝費 旅費交通費 水道光熱費 保険料 通信費 消耗品費 発送費 租税公課 支払地代 貸倒損失 修繕費 支払利息 支払手数料 貸倒引当金繰入 減価償却費 雑損 固定資産売却損 損益

 

取引1

金庫を実査したところ、硬貨¥1,000、紙幣¥2,000、得意先振り出しの小切手¥3,000、送金小切手¥4,000、郵便為替証書¥5,000、約束手形¥6,000、郵便切手¥7,000、収入印紙¥8,000が保管されていたが、現金出納帳の残高は¥20,000であった。不一致の原因を調べたが原因は判明しなかったので、現金過不足勘定で処理することにした。

答えはこちら

仕訳

現金過不足

5,000

現金

5,000

 

解説

簿記で現金勘定に含まれるのは通貨通貨代用証券です。

通貨

・硬貨

・紙幣

通貨代用証券

・得意先振り出しの小切手

・送金小切手

・郵便為替証書

=金融機関ですぐに現金に替えられるもの

 

さて、本問で登場したもののうち、現金は紙幣と硬貨、得意先振り出しの小切手、送金小切手、郵便為替証書の合計¥15,000でした。

その他は以下の通りです:

約束手形=受取手形

郵便切手=貯蔵品

収入印紙=貯蔵品

 

現金の実際の有高が¥15,000、帳簿残高が¥20,000ですので、「帳簿残高」を「実際の有高」に合わせます。

なので、現金勘定を¥5,000減額し、¥15,000にします。

その際、相手勘定を現金過不足勘定で処理します。

 

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取引2

決算にあたり、売掛金と受取手形の期末残高合計額¥1,000,000に対して3%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。なお、決算整理前の貸倒引当金残高は¥20,000である。

答えはこちら

仕訳

貸倒引当金繰入

10,000

貸倒引当金

10,000

 

解説

貸倒引当金をいくら設定すれば良いかというと、残高¥1,000,000の3%ですから¥30,000となります:

¥1,000,000 × 3% = ¥30,000

本問では差額補充法を採用している旨記載があります。

差額補充法とは、貸倒引当金要設定額と設定前の貸倒引当金残高の差額を繰り入れる方法です。つまり、差額である要補充額は次の通り計算されます:

貸倒引当金要設定額¥30,000 – 設定前の貸倒引当金残高¥20,000 = 差額(要補充額)¥10,000

 

 

 

 

取引3

昨年9月15日に購入した備品(取得原価¥600,000、残存価額ゼロ、耐用年数5年、定額法で計算、間接法で記帳)が不要になったので、本日(3月10日)¥500,000で売却し、代金は翌月末に受け取ることにした。なお、決算日は12月31日とし、減価償却費は月割りで計算する。

答えはこちら

仕訳

未収入金

備品減価償却

累計額

減価償却費

固定資産売却損

500,000

40,000

 

30,000

30,000

備品

600,000

 

解説

まず、期首時点の減価償却累計額は昨年の9月から12月までの4ヶ月分で、以下の通り計算されます:

¥600,000 × 4ヶ月(9月〜12月)/60ヶ月(5年) = ¥40,000

 

次に、当期の減価償却費は1月から3月までの3ヶ月分で、同様に¥30,000と計算されます:

¥600,000 × 3ヶ月(1月〜3月)/60ヶ月(10年) = ¥30,000

 

したがって、売却時点での払出簿価は以下の通り計算されます:

備品¥600,000 – 備品減価償却累計額¥40,000 – 減価償却費¥30,000 = ¥530,000

 

これを¥500,000で売却していますので、差額は固定資産売却損となります:

¥500,000 – ¥530,000 = −¥30,000 (=固定資産売却損)

 

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取引4

建物の修繕工事を行い、代金¥1,000,000は小切手を振り出して支払った。なお、工事代金のうち¥700,000は、機能向上のための支出であり、残額は、機能回復および維持のための支出であると判断された。

 

答えはこちら

仕訳

建物

修繕費

700,000

300,000

当座預金

 

1,000,000

 

 

解説

この問題でのポイントは資本的支出と収益的支出の取り扱いです。

「資本的支出」は資産価値を高める資産的支出なので資産額に含めます。

一方、

「収益的支出」は建物の現状を維持するための費用的支出なので費用として計上します。

 

取引5

顧客に商品¥100,000を売り渡し、代金のうち¥60,000は他店発行の全国百貨店共通商品券で受け取り、残額は掛とした。

答えはこちら

仕訳

他店商品券

売掛金

60,000

40,000

売上

 

100,000

 

 

解説

お客様から現金を受け取り、当店が商品券を発行した場合、将来お客様から商品券を受け取った時に商品を譲り渡す義務を負うことになります。したがって、当店発行の商品券は負債勘定である「商品券」勘定で処理します。
 
現金 xxx / 商品券 xxx
 

一方、他店発行の商品券を受け取った場合は、発行元に商品券を買い取ってもらう権利が生じますので、資産勘定である「他店商品券」勘定で処理します。

 
他店商品券 xxx  / 売上 xxx
 
本問は他店商品券で¥60,000、掛で¥40,000売り上げていますので
 
他店商品券 60,000  / 売上 60,000
売掛金 40,000  / 売上 40,000
 
という二つの仕訳を合算したものが解答となります。

 

 

 

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