みなさんこんにちは!
今日は日商簿記3級試験によく出る試算表の大きめな問題をどう解くか、考えていきたいと思います。
よくボリュームの多い試算表の問題が出ますよね?
例えば、
前月までの合計試算表が用意されていて、
当月の取引が15~20取引書かれていて、
それらの仕訳を足し合わせて今月の合計試算表を作る、
といった問題です。
(第151回日商簿記3級の第3問もそうでした。)
この手の問題、結構手ごわくないですか?
内容の難しさというよりも、
・どの程度時間を使うか、
・満点を目指すべきか、
・下書きをどう書くか、
・電卓の計算間違いをどう防ぐか、
といったあたりが気になると思います。
今回の投稿ではそういったお悩みに対する私の考えを書きたいと思います。
時間さえあれば簡単
この試算表問題、時間を充分に与えられて、下書き用紙も充分に与えられるなら、、、、満点取れてしまう場合も多いのでは無いでしょうか?
個々の問題は難しくない場合が多いので。
ただ、それだからこそ難しい面があります。
・全勘定についてT勘定を用意するのか、
・全取引について仕訳を書くのか、
・もっと省力化する方法があるのではないか?
・貸借合計が合わない場合はやり直すべきか?
・効率的なミスの見つけ方は?
・全部始めからやり直すのか?
こういった事が気になってしまうのです。
時間さえあれば出来るだけに。。。
なるべく確実に得点するために必要な事
本番では、間違いを最小限に抑えるため、「焦(あせ)り」を極力抑える必要があります。そのためには、それなりにボリュームがあり、時間が掛かる事を予め想定しておく事が大事です。
そして、この投稿を読んで、解答の方針・戦略をある程度決めておくことが非常に役に立ちつはずです。
まず、王道としては、やはり
全仕訳を下書き用紙に書く
のが良いでしょう。
ここで、メモ書き(仕訳)の量がそれなりに多くなりますので、
用紙が足りなくならないか?
と心配になります。
しかし、通常、ここは紙面を割いて良いところです。
念のため、試算表以外の問題を見渡してみて、メモ用紙のスペースを沢山使いそうな問題が無い事を確認出来たらベストです。
この問題で書く仕訳は、書いて終わりではなく、それを電卓で足し合わせますし、検算等でも見直しますので、読み間違いが無いようにハッキリしっかり書きましょう。
・字が潰れない様にハッキリ書く(7と9、6と0、4と9など読み間違えない様にしっかり書き分ける)
・3桁ごとにカンマを打つ(1,000,000という様に)
といった点に注意して下さい。
メモ用紙に書く勘定科目名について
勘定科目名については何処まで正確に書くべきでしょうか?
私の場合、ここは時間短縮の為に略字を多用します。但し、本番で何をどう略して書いたか解らなくならない様に、日頃から練習問題で同じ略字を決めて使う事をお勧めします。
当たり前ですが、提出する解答欄には正しい勘定科目名を書いて下さいね!略字はあくまで下書き用、メモ用です。(念のため)
下書きに使う略字について、私のパターンをご参考までにご紹介します。
現金→「現」/「Cash」/「Csh」/「C」
普通預金→「ふよ」あるいは「OD」(Ordinary Depositの略)
当座預金→「当」あるいは「CD」(Current Depositの略)
売掛金→「X」(掛け)
受取手形→「受手」
繰越商品→「繰」
建物→「建」
車両→「車」
買掛金→「買」(Xだと売掛金と区別が付かないので)
支払手形→「支手」
借入金→「借」
建物減価償却累計額→「建累」
車両減価償却累計額→「車累」
資本金→「資」
売上→「上」(売だと売掛金と混同するリスクがあるので)
仕入→「仕」(入だと手書きするとXと間違えるリスクがあるので)
建物減価償却給与→「建減ヒ」
支払利息→「支利」
上記はあくまで私の場合の例なので、みなさん自分がしっくり来て、楽で、間違いが起こりにくい略字を選んで時間短縮をはかってくださいね。
下書き用紙の上であれば、いくら略しても問題ありません。
逆に、
下書き用紙には「建物減価償却累計額」とフルで書いても点数は上がりません。
但し、
(繰り返しになりますが)間違わない様に、普段からパターンを決めて、慣れておくことが重要です。
T勘定を使う
仕訳をメモしたら、複数の取引で登場する勘定科目がどれか、判断が付くと思います。
それらについてはT勘定を書いて整理しましょう。
そのほうが遠回りの様で近道だと思います。
通常、複数の取引で使われるのでT勘定があったほうが良いのは以下の勘定科目だと思います。
現金
普通預金
当座預金
売掛金
受取手形
買掛金
支払手形
売上
仕入
もし、全ての仕訳を書くのは面倒で耐えられない!という場合には問題用紙の試算表に仕訳による左側(借方)の増加額と右側(貸方)の増加額をメモして、それらを足し込むという方法もあるでしょう。
しかし、その場合でも、上記の勘定科目についてはT勘定を書き、そこに記入した方が良いでしょう。
試算表の一行に沢山の取引数字を書き込むと間違えるリスクが高いからです。
見直し
一通り回答して、左右の合計額を計算したところ、貸借合計額が一致しない、ということも普通に起きてしまいます。
その場合、必ずどこかに間違いがあるわけで、時間をかければそれを見つけて直すことは余裕でできます。
しかし、まだ次の問題も残っている状態で、もう一度はじめからひとつひとつ計算し直すべきでしょうか?
とにかく焦りますよね。焦ると効率も下がります。
もし私なら、ザッと見直し、間違いを探します。
見つかればそこを直します。
しかし、
すぐに見つからない場合、
あるいは、
そこを直してもまだ左右の金額が一致しない場合、
私なら、ですが、次の問題に取り掛かります。
満点でなくとも、部分的は取れている事に期待します。
また、他の問題を解いて、時間が余ったら試算表の問題に戻ります。
大ハズししない事
例えば2月までの試算表が用意されていて、問題用紙に示された3月の取引をそれらに足し合わせて3月の合計試算表を作成する場合、自分が切った3月の仕訳に2月の金額も足す事を忘れないでくださいね。
当たり前ですが、3月に起こった取引の金額だけを書いたのでは大間違いで部分的すら取れませんよね。
合計試算表なのか、残高試算表なのか、単月なのか累計なのか、超基本的なところは抑えて下さいね。
あとがき
以上、試算表の問題を解く際の大まかな戦略・戦術について私の考えを書いてみました。
少しでも参考になるところがあれば幸いです。
今日の内容を忘れないうちに試算表の問題を一問でも良いので解いてみて下さいね。
今日の投稿を気にしながら解いている内に、もっと良いミス回避のアイデアが思いつくかもしれませんね。
応援しています!ではまた!
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