みなさんこんにちは!

 

前回の投稿では、仕訳を作成する時やT勘定を扱う時のルールとして、

「左右どちらがその勘定の金額の増加を示すのか」

をご説明しました。

 

その内容は、

 

「資産と費用は左が増加」

(それ以外は右が増加)

 

というものでした。

そして、

資産、費用、負債、資本、収益

という勘定の種類がどの様なものか簡単にご説明しました。

 

簡単にはご説明しましたが、まだよく理解できない方がいらっしゃるのではないかと思いますので、今回はそのあたりの理解をもう一段深めていきたいと思います。(深めつつ、今回は「試算表」作成まで突き進みます)

 

これまでの投稿であまりご説明できていない項目、「負債」から行ってみましょう。

負債の説明は次の通りでした:

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

負債

・他人への支払い義務

・持っているもののうち、いつか他人に返さなければいけない額

・他人資本

・後日支払う義務を負っている金額(未払金)

・後日返済する義務を負っている金額(借入金)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

負債の勘定の一つ、借入金について考えてみましょう。

 

お金を友人から1万円借りた。

 

この場合、

将来他人に返す義務(負債)が増え、

手元の現金(資産)が増えました。

 

従って、仕訳はこうなります。

 

現金10,000 借入金10,000

 

この仕訳を勘定記入すると、

現金勘定の左側に10,000

借入金勘定の右側に10,000

と記入する事になりなす。

 

では次は資本についてみてみましょう。

資本の説明は次の通りでした。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

資本(純資産)

・自分の持分

・持っているもののうち、他人に返す必要の無い額

・持っているものから他人に返すべきものを差し引いた純資産

・事業の元手として出資した金額(資本金)

・過去のもうけ(利益)を留保した額(自分で稼いだ利益の留保分)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

今までの例とは切り離し、新たな例を考えましょう。

主役はあなたです。

あなたはおしゃれ雑貨店を経営したいと思い、会社を作ることにしました。

名前はどんなのがいいですか?

「おしゃれ屋商店」ですか?

凄い社名ですね。

OK、じゃあそれでいいですよ。

 

あなたは

「おしゃれ屋商店」という会社を作り、現金1,000,000を出資(元入れ)しました。

これを仕訳にするとこうなります。

 

現金1,000,000 資本金1,000,000

 

今、会社の持ち物(資産)は現金だけです。

その現金は誰かに返済の必要の無い、自己資金として扱われます。

この仕訳を勘定記入すると、

現金勘定の左側に1,000,000
資本金勘定の右側に1,000,000

と記入する事になりなす。

 

これまでの説明で資産、費用、負債、資本、収益の例はひと通りカバーできたのではないでしょうか。

 

ではこの「おしゃれ屋商店」の例を膨らませてみましょう。

 

銀行から1,000,000を借り入れました。

そしてそのお金は普通預金に振り込まれました。

 

増えたのは普通預金、

普通預金は資産、

資産の増加は左、

なので仕訳は左側が

普通預金1,000,000

です。

右側は借入金ですから負債ですね。

よって仕訳はこうなります。

 

普通預金 1,000,000 借入金 1,000,000

 

この仕訳を勘定記入すると、

普通預金勘定の左側に1,000,000
借入金勘定の右側に1,000,000

と記入する事になりなす。

 

次に、

店舗を借りて、向こう半年分の家賃600,000を普通預金から振り込みました。

 

普通預金(資産)が減少し、

支払家賃(費用)が増加(発生)しました。

「資産と費用は左が増加」

でしたから、資産の減少は右ですね。

なので仕訳はこうです。

 

支払家賃 600,000 普通預金 600,000

 

次は売るための商品を仕入れます。

「おしゃれ屋商店」はどんなものを仕入れるのでしょうか?

孫の手ですか?

わかりました。

 

孫の手を30,000円分、現金で仕入れました。

 

現金(資産)が減っていますから

仕訳の右側は現金30,000ですね。

では左側は何でしょうか?

ここは「仕入」という勘定を用いることにしましょう。

「仕入」は費用です。

費用の増加(発生)も左側でしたね。

仕訳はこうなります。

 

仕入 30,000 現金 30,000

 

そして、次は売上です。

仕入た商品の全てが即日完売しました。

売上額は100,000です。

代金は現金で受け取りました。

 

仕訳はこうなります。

 

現金 100,000 売上 100,000

 

上記の仕訳を全て総勘定元帳に転記すると以下の様になります。

 

ではここで、全ての勘定の左側の合計額と右側の合計額を集計し、合計試算表に集計してみましょう。

左右の金額が一致していますね。

 

では各勘定ごとに、左側と右側の額を比べ、金額が大きい方の残高欄にネット額を書き込んでみましょう。

残高試算表も左右の金額が一致していますね。

 

お疲れ様でした。これが「試算表」というものです。

 

ここまでお読みいただいたあなた、

 

おめでとうございます!

 

いつの間にか簿記ワールドのメインアトラクションである「試算表」まで制覇してしまいましたね。

ここまで根気よくお読みいただいてありがとうございます。

なお、これまでの投稿を復習されたい方のために、下記にリンクを貼っておきます。

 

関連投稿

簿記への入り口T勘定

仕訳は簿記のパスポート

資産と費用は左が増加

BS・PL、出来ました!

 

 

LINE登録

QRコード

LINE限定で簿記学習サポート記事をお届けします。

完全無料です。

 

QRコードでLINEの友だちを追加

 

 

スマホのQRコードリーダーで読み取っていただくか、

あるいは

LINEアプリを起動して、

[その他]タブの[友だち追加]でQRコードをスキャンします。

 

LINEで友達に追加後、簿記学習サポート記事をお送りします。

サポート記事の配信はブロックする事でいつでも配信解除できます。

 

サポーター講師:藤井すすむ

@798vhpej