みなさんこんにちは!
さて、
今日はわかりやすい方法で簿記の流れを一巡し、
手続の全体を概観してみましょう。
とにかく簿記の手続を一巡してみることで
全体像を把握することが目的です。
なので、
あえてとても単純な取引事例を題材にします。
簿記の勉強を始めようという時、
いきなり勘定科目の暗記をしたり、
個々の仕訳を覚えようとするのも
悪くは無いかもしれません。
しかし、
まずは簿記でやる事の全体像を把握していただきたい!
と、思うわけです。
まずは、
簿記の世界のシンプルな地図を描きます。
細い路地は描きません。
大きな通りだけを描きます。
全体の道順や方向性を把握してから
細かい情報を足して行く。
そんな方法で進めてみましょうよ。
でははじめましょう。
別の投稿の事例でも登場した青山くんに
今回も登場してもらいます。あえて事例も
過去の投稿と似たものにしますね。
では1番目から始めます。
青山くんはコツコツ貯めてきた100万円で
中古レコードの仕入販売をする事にしました。
1月1日、
青山くんが普段の生活や貯金等プライベートに使っている財布から、青山レコードショップのビジネス用財布に100万円を移し替えました。
青山レコードショップの始まりです。
1月1日時点で持っているお金とそのお金の出所は以下の通りです。
現金 100万円 | 資本金 100万円 |
簿記では上記の文章から次のエッセンスを抽出して記録します。
・青山レコードショップの現金が増えました。
・そのお金の出所(源泉)は青山くんがこのビジネスに投じた資金です。
つまり、
返す必要の無い青山レコードショップの自己資金として拠出されたものです。
この情報は、簿記の世界では、
・現金100万円(増加)
・自己資本100万円(増加)
と要約されます。
1月10日、
青山くんは中古レコードを3万円分
仕入れました。
お金の使い道は
仕入(転売目的のレコード購入)。
対価として現金が減少しました。
次の様にメモしておきましょう。
仕入 3万円 / 現金 3万円
取引の内容は
・仕入3万円(増加)
・現金3万円(減少)
と要約されます。
1月20日、
仕入れたレコード全部を
10万円で売り上げました。
現金が増加し、その現金はレコードの売上によってもたらされました。
現金 10万円 / 売上 10万円
とメモします。
取引は
・現金10万円(増加)
・売上10万円(増加)
です。
取引は以上です。
青山レコードショップ用のお金を用意した後、一回の仕入と一回の売上がありましたね。
1月31日、
ビジネスを始めて最初の一月が過ぎました。
青山レコードショップ1ヶ月分の集計を行います。
1月31日時点で持っているお金とそのお金の出所
現金 107万円
|
資本金 100万円 (差 7万円) |
1ヶ月の儲けの計算書
仕入・販売活動に伴って支払った額と受け取った額、
そしてそれらの差額は以下の通りです。
仕入3万円 (差 7万円) |
売上10万円
|
この差が利益です。
1月31日時点の貸借対照表上では
持っているお金107万円と
その出所・源泉が示されています。
もともとの自己資本100万円と
仕入・売上差額で得た利益7万円が
源泉です。
貸借対照表
現金 107万円
|
資本金 100万円 利益 7万円 |
1ヶ月間の損益計算書では、
売り上げた金額10万円と
その仕入価額3万円、
それらの差額として利益が7万円
と表示されています。
損益計算書
仕入3万円 利益 7万円 |
売上10万円
|
ここまでが簿記の一巡です。
とてもシンプルな事例でしたが、
どの様なことが分かりましたか?
まず、
持っている資産の金額と
それがどの様に調達されたものであるか
が分かりました。
それと、
得た収益の大きさと、
それにかかった費用の大きさ、
その差額の利益の金額がわかりました。
ここから更に
いろいろな取引を増やしていけば、
よりリアルな会社の活動に近い
簿記になっていきます。
が、しかし、このシンプルな事例だけでも
とても多くのことが分かります。
簿記の世界では、
左側に持っている資金や資金の使途を示します。
また、
右側にはそれら資金の調達源泉を示します。
左側 | 右側 |
資産 | 資本 |
費用 | 収益 |
そして、
上記の文章では「メモ」と書きましたが、
資産・費用の増加は左側にメモし、
資本・収益の増加は右側にメモします。
反対に、
資産・費用の減少は右側にメモし、
資本・収益の減少は左側にメモします。
左側 | 右側 |
資産の増加 (資本の減少) |
(資産の減少) 資本の増加 |
(収益の減少) 費用の増加 |
収益の増加 (費用の減少) |
これらのメモを頼りに
開始時点の各項目の金額に
一定期間の取引の金額を加減し、
終了時点の金額を算出します。
そして、各項目のうち、
資産と資本は貸借対照表に示します。
また、
費用と収益は損益計算書に示します。
これがシンプルなケースの全体像です。
慣れないと難しく感じますよね?
一回で解ったら天才ですよ。
なので、
何回か同様のケーススタディを掲載しますね。
これからちょっとずつ慣れていきましょうね。
では今日はこの辺で!
お疲れ様でした!
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