簿記資格の強み・メリット


こんにちは。

今日は私の失敗談を交えつつ、

それでも私を救ってくれた簿記資格についてお話しさせていただきたいと思います。

 

というのも、私は大学に入り、何か勉強しようと思い、公認会計士を目指すことにしました。

その過程で日商簿記2級、日商簿記1級、税理士簿記論科目合格までしました。

公認会計士試験はといえば、毎回短答式試験はパスしましたが、本試験で不合格。

不合格者にはどれくらい合格に近かったか、遠かったかがわかるようにランクを教えてくれました。

私はいつもAランクでした。つまり不合格者の中では上の方といえます。

あと少し!

そう思った私は在学中に就職活動はせず、そのまま卒業。

会計士受験浪人を続けることにしました。

 

しかし、次も結果は不合格

Aランクではありましたが、不合格は不合格。

合格と不合格の間のハードルはとても高く感じました。

 

結局私は就職する決意をしました。

なんの仕事に着こうか?

当然悩みました。

その時、次の様なことを考えました。

 

会計士受験勉強で学んだ科目に「原価計算」という科目があります。

工業簿記の延長です。

その原価計算の中でも、「意思決定会計」という分野がありまして、これが非常に面白く感じました。

簡単すぎる例で面白く感じないかもしれませんが、敢えてわかりやすく例を書きます。

(原価計算の例はどっちでも良いという方は以下の例は読み飛ばしてくださって結構です)

 

▽ ▽ ▽ 例はここから ▽ ▽ ▽

例)

Aという投資案件とBという投資案件があります。

Aは投資額100億円、3年後に110億円回収できる見込みです。

Bは投資額100億円、5年後に120億円回収できる見込みです。

さて、投資案件AとBではどちらが有利でしょうか?

こういうことを考える内容です。

どちらが良い投資案件だと思いますか?

それは、こんな風に二つの事を考えると一応の答えにたどり着きます。

ひとつめ、

3年後に得た110億円をリスクの少ない投資(例えば預金や国債)で運用したら5年後に120億円を超えるのかどうか?(リスクフリーでの期待利回り)

ふたつめ、

そもそも3年後の110億円とか5年後の120億円と言っている予測値の確かさはどの程度のものなのか?(リスクプレミアム)

答えは、上記の①リスクフリーレートと②リスクプレミアムの合計が約4.45%以上であればAの方が有利ということになります。

△ △ △ 例はここまで △ △ △

 

この様にですね、幾つも投資案件を抱える会社に入って

プロジェクトの期待収益を測ったり、

実際にプロジェクトをマネジメントして

新しい何かを作る仕事をしたい

と思ったわけです。

 

そうなると、どんな会社に入れば良いでしょうか?

私は就職先としてはとても人気のある、大手の商社にコンタクトを取りました。

履歴書を送ったんだと思いますが、結果落ちたのでどうアプローチしたか忘れてしまいました。

が、記憶に残っている電話での会話があります。

多分、結果を聞くためか、自分の意気込みをプッシュするためか、ご迷惑かと思いましたが人事部に電話をさせてもらったんだと思います。

(いま考えるとご迷惑だったでしょうね。すみません。)

その時に先方のご担当の方にこう言われました。

 

「日商簿記1級とかっていうのは

うちの会社では、例えば経理部員なら

普通に持ってるレベルなんですよね。。。。」

 

差別化要因にはなりませんよ

 

という意味です。

なるほどなるほど、世の中そういう感じか。。。

 

シビれました。。。

 

結局、

プロジェクトではありませんが、お金の運用ということで、

資産運用ができる会社に運よく入社させていただくことができました。

 

最終面接の時、「経理と運用とどっちがいい?」と聞いてくださり、

迷わず「後者が良いです」と答えました。

(これは当時の私の好みです。人それぞれ、どちらが良いというのはありません。)

 

資産運用の部門では、資産運用に関する会計や報告を担当しつつ、少しづつ資金の運用もさせていただきました。

その後、資産運用に関するリスクを管理する手法を導入したりしました。

資産運用を離れる前にはファンドマネジャーとして2000億円近い資金の運用を担当させていただいていました。

 

これは当時私が求めていた仕事でした。

 

後になって、私を採用してくださった部長さんに伺いました。

当時の私「どうして私を採用してくださったのですか?

 

当時の部長「採用面接の時はあまりにもたくさんの人と会いすぎて、

誰が良いんだか正直よくわからなくなってた(笑)。

でも、あなたからは”やる気”を感じたよね。

あと、

履歴書に”日商簿記1級”ってあったでしょ?

あれは効いた。(←キッパリ)

 

こんな風に仰ってくださいました。

 

先ほどの大手商社の例の様に、日商簿記1級が響かない会社も(タイミングによっては)あるかもしれません。

が、

それは私が新卒ではなかったからかもしれません。

会計士浪人落ちでしたから。

でも、

会社によっては

やっぱり響くんですよね、「日商簿記1級」。

 

新卒の就職だったらかなり強いでしょうね。

「日商簿記2級」も十分に強い!

と思います。

 

私は「税理士簿記論科目合格」というのも履歴書に書いていましたが、

ちょっと説明を要しますよね。

 

面接中に

「あ、税理士簿記論は受かってるんだね」

なんて言ってくれる時もありましたが。

 

ここまで私が書いたのは、大学を卒業して会計士浪人をして、落ちて、いわばフリーターの状態から就職した体験談です。

 

新卒での就職でしたら、もっともっともっと、

資格の力は強い!

です。

 

如何でしょう?

少しでも勉強のモチベーションに繋げていただけたら良いなと思い書かせていただきました。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

体に気をつけつつ、勉強を進めて参りましょう。

 

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